- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
専修大学が、「知の発信」の場として開催する「社会知性フォーラム」が昨年12月10日、熊本県玉名市の玉名市民会館で開催された。同大と専修大学玉名高校が主催し、玉名市共催。
同大は、研究力・教育力を生かし、地域社会への貢献を図ることを目的に社会知性フォーラムを2010年度から開催している。玉名市での開催は4年ぶり4回目で今回のテーマは「アニメを切り口に世界とつながる日本語」。専大玉名高校の生徒2人を司会に、王伸子国際コミュニケーション学部教授と、声優・ナレーターで国際コミュニケーション学部日本語学科の岩居由希子協力講座講師が講演した。
佐々木重人学長、藏原隆浩玉名市長のあいさつに続き登壇した王教授は、アニメのキャラクターに使われる「役割語」や、専大での実際の学びについて分かりやすく話した。役割語の例として、アニメに登場するおじいさんの「わしは~~じゃ」というセリフを挙げ「実際に言うかどうかではなく、その場面やキャラクターに即したセリフのこと」と説明。このほか、話すスピードやニュース原稿の書き方など、多方面から日本語の魅力について解説した。「コロナになって声を出す機会が減ったが、声に出した方が周りの理解も進む。どうか、いろいろな言葉を声にして、新しい日本語の世界に出会ってほしい」と結んだ。
岩居さんは声優の仕事について、「口先だけじゃなく、役になりきっている。アニメの口の動きにぴったり合わせて声を乗せるのが声優のだいご味」と述べた。実際の映像にあわせて、専大玉名高校生7人と、一般参加者2人がアフレコに挑戦した。岩居さんから台本の持ち方やマイクの前での動き、声の出し方や呼吸法などのアドバイスを受けながら、生き生きとキャラクターを演じた。
アフレコに挑戦した参加者は「キャラクターに合わせて声をあてるのは想像していたより難しかったけれどそれ以上に楽しかった。声優についていろいろな話も聞けたので、これまでとは違った視点でアニメを楽しめそう」と笑顔で話した。
別の参加者は「講演を通じて、普段意識せずに使っている日本語を見つめなおすことができた。人前で話すときにはどのような構成が良いのか、考えるようにしたい」と感想を述べた。また、専大玉名高校生によるSDGs(持続可能な開発目標」についての活動報告もあり、英語のプレゼンテーションを交えながら、オンラインで行った英語研修について説明した。