ユニバ・トーク

2月19日 2人の羽生

 先週、2人の「羽生」がメディアをにぎわせた。そう、平昌五輪で金メダルを取ったフィギュアスケートの羽生結弦選手と、15歳の藤井聡太五段に敗れた将棋の永世7冠を持つ羽生善治竜王だ。

     この2人、パソコンやスマホのスクリーンリーダー(画面読み上げソフト)でテキストニュースを聞いている僕ら視覚障害者にちょっとした混乱を招いている。例えば僕の場合、辞書登録で「羽生」に「はぶ」の読み方を登録していたので、「羽生(はぶ)が金メダル」と読み上げてしまう。そこで「羽生」の読み方を「はにゅう」にすると今度は「羽生(はにゅう)が藤井五段に破れる」などと読み上げてしまう。もちろん、フルネームの場合はどちらも登録してあるので正しく読み上げる。また「羽生選手(はにゅうせんしゅ)」や「羽生竜王(はぶりゅうおう)」も登録してあるので正しく読み分けるが、敬称なしで書かれてしまうと、必ずどちらかが誤った読みになってしまうことになる。

     活字を目で見ながら読んでいる人は前後の文脈などからその記事がスケートの話なのか将棋の話なのかを判断して「はにゅう」か「はぶ」かが分かるのだろう。スクリーンリーダーにもAI(人工知能)を導入してそのくらいの判断ができたらと思う。【岩下恭士】