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ユニバ・リポート

カメラが白杖を検知して音声案内--TOAの視覚障害者誘導システム

 音響・映像機器メーカーのTOA(神戸市)は、歩行中の視覚障害者の白杖(はくじょう)を検知して音声で案内する「白杖使用者向け音声誘導システム」を開発。現在、実証実験に取り組んでいる。白杖がカメラの撮影範囲内に入るとスピーカーから「向かって右側が上りホーム、左側が下りホームです」などとリアルタイムに音声案内が流れる仕組みだ。

     18日から3日間、千葉市の幕張メッセで開催された第3回「駅と空港の設備機器展」に出展された同システムを、白杖歩行を日常的に行っている全盲記者が体験した。会場に仮設された点字ブロックの上を普段と同じ早さで歩いて行くと、「50メートル先に東出口に向かう下り階段があります」と流ちょうな音声ガイドが流れた。同社開発者の説明によると「音声ガイドは指向性スピーカーを採用している」といい、聞き取りやすい。

     白杖を検知した信号は、駅員室に送って駅員に注意を促したり、歩行者が携帯するスマートフォンなどに送信して音声を聞いてもらったりすることも可能だという。

     画像認識では、白杖と似ていても白いビニール傘などには反応しない。一方、盲導犬を識別することは現在の技術ではできず、今後の課題となっている。また訪日外国人向けに、英語、中国語、韓国語での音声案内も用意しているが、別々に流すとタイムラグが生じるという問題があるため、他言語同時音声化を検討中だ。

     TOAは、画像認識技術で歩きスマホを検知して注意喚起するシステムも開発しており、鉄道会社などへ導入を提案している。

     「白杖使用者向け音声誘導システム」の実証実験は、神戸市中央区の神戸アイセンター2階「Vision Park(ビジョンパーク)」で、2019年2月1日まで体験できる。【岩下恭士】