ユニバ・トーク

7月27日 エール

 作曲家・古関裕而をモデルにした窪田正孝さん主演のNHK連続テレビ小説「エール」。新型コロナウイルス感染拡大の影響で収録が中断されて、現在4月からさかのぼって再放送中だが、初回放送とは別テークの副音声解説放送が評判を呼んでいる。音声解説は画面の見えない視覚障害者向けに言葉で場面の変化、役者の動作や表情など視覚情報を言葉で実況解説するユニバーサルデザイン放送サービス。普通はストーリーとは関係ないナレーターが担当するが現在、エールでは出演者が登場人物の目線で主観を交えてコメントしており、目の見える人も楽しめる解説になっている。

     先週は主人公裕一の妻となる音(二階堂ふみさん)の声楽教師、御手洗清太郎(古川雄大さん)が「ミュージックティーチャー御手洗」として担当。本編同様、居酒屋を「ジャパニーズスタイルバー」「ホースに乗ったオフィサーにあいさつする音」などと英語を交えながら女言葉で解説を加えていて、思わず噴き出してしまった。だが、いかにも目の見えない人に説明してあげているような固い調子のバリアフリー映画の音声ガイドではなく、「あらやだ、裕一と音、手をつないでる」とか「浴衣似合ってるわよ音」などとさりげなく解説するミュージックティーチャーには「やるな!」と思った。

     今週は、小学校時代から裕一のクラスメートでガキ大将だった村野鉄男(中村蒼さん)が担当する。福祉ではなく、エンターテインメントとしても通用する音声解説に期待したい。【岩下恭士】