ユニバ・トーク

5月10日 事故責任は自己責任

 先週末、バリアフリー旅行企画の取材などで顔を合わせる全盲男性Aさん(37)から「大型連休中に行った遊園地で乗り物に乗ろうとしたら断られた」という訴えがあった。晴眼者の友人と2人で園内の3人乗りの足こぎボートに乗ろうとしたら乗り場のスタッフから視覚障害者は利用できないと言われて料金を払い戻されたというのである。

     早速、同園のホームページで障害者の利用条件を確認してみると「入園料以外に障害者割引はございません。/アトラクションをご利用になる際は、『のりもの券』または『アトラクションパス』を別途ご購入ください。なお、アトラクションによっては、安全のため介助者が同乗されてもご利用いただけない場合がございます。予(あらかじ)めご了承ください。」という記述を見つけた。

     アトラクション担当の職員に電話で事情を聴いてみると、「乗り場のスタッフはアルバイトで障害者への対応経験がなく、ルールに従ってご遠慮いただいた。これまでに園内で事故は発生していないものの、現在当初に想定していなかったような多くの方が利用しやすいように利用ルールを改定作業中。もう少しお待ちください」と説明した。

     現場を見ていないので何とも言えないが、芦ノ湖など数カ所の池で足こぎボートに乗った経験のある全盲の筆者の感覚では介助者同伴で、自力で遊園地まで来るような視覚障害者に危険が伴うとは想像しにくいものの、ホームページでも施設側のポリシーを表明する利用条件を公開しているのでこの施設の対応を一方的に問題視することもできないと感じた。

     4年前、ハワイで軽飛行機の操縦を楽しんだ。日本では認められていないが、アメリカではライセンスを持つインストラクターが同乗すれば全盲者の飛行機操縦もオーケーなのだ。日本も万が一不慮の事故が起きた場合にサービス提供者を訴えないというような自己責任に同意させて、障害者も自由にアトラクションの乗り物に乗れるようにすればと思うがいかがだろう?【岩下恭士】