ユニバ・リポート

誰でも遊べる携帯型碁盤を製品化--ユニバーサルデザインの「どこでもGo」

携帯型碁盤「どこでもGo」

 目の見えない人も見える人と一緒に囲碁が打てるユニバーサルデザインの携帯型碁盤「どこでもGo」が完成、希望者への頒布を開始した。開発したのは自身も強度弱視の視覚障害者で、ブラインド囲碁サークル(BIC)事務局長の岡村晴朗さん(70)。

     19路盤の「どこでもGo」は縦422ミリ×横422ミリ、厚さ6ミリで、重さは640グラム。4枚に分けて専用のミニポーチに収納できるのが特徴。

     19路盤は本因坊戦などプロの囲碁大会でも使用される標準的な碁盤。これまで視覚障害者用には9路盤など小型の碁盤はあったものの、縦19×横19本の線の交点に碁石を打つ19路盤は碁盤の見えない視覚障害者には位置の把握が難しく、製品化されていなかった。開発費は、インターネットで支援者を募るクラウドファンディングを利用。昨年12月23日から今年1月31日までに目標金額130万円を上回る142万円を獲得した。

     ブラインド囲碁サークルには現在、北海道から沖縄まで全国の視覚障害者80人と、指導者やサポーター97人が参加している。

     7月30日には日本の囲碁界の聖地である東京千代田区の日本棋院東京本院に携帯型碁盤3セットを寄贈した。日本棋院の小林覚理事長ら列席したプロ棋士らからは「とてもよくできている。障害の有無にかかわらず誰でも使える」と好評だった。

     岡村さんは「コロナ禍で対面の対局は難しいが、この碁盤を使えばお互いに碁石の位置を口述しながらオンラインで離れた仲間と囲碁を楽しむことができる」とアピールしている。

     完成した囲碁盤は社会福祉法人日本点字図書館など全国の視覚障害者福祉施設にも寄贈されている。また、8600円(送料別、宅配便着払い)で希望する個人へも頒布する。申し込みは電子メール( keitaigoban.19@gmail.com)か電話080・1154・3963まで。【岩下恭士】