ユニバ・トーク

1月31日 一色碁

 誰にでも使いやすい製品開発を目指すユニバーサルデザインでは、色だけで判断できるような表示方法を避けるように警告している。色の識別の難しい色弱者やスクリーンリーダー(読み上げソフト)を使って閲覧する全盲者が分からないからだ。たとえばショッピングサイトに商品リストを掲載するときに、在庫の有無を商品名が赤字なら完売などと色だけで区別するのは避けて、言葉で「完売」と併記するか「×」マークを補うような表示が求められる。

     一方で白と黒の碁石を使ってプレーする囲碁には、2人のプレーヤーが同じ色の碁石を使う「一色碁(いっしょくご)」という対局方法がある。どちらも同じ色なので、見ている人はだんだん区別ができなくなるが、プロ棋士なら自分の打った碁石の位置が分かるらしい。先日、指導碁の相手をしていただいた日本棋院所属のプロ棋士、大西研也四段は「大事なのは石の形を知ること」と話した。

     四丁(シチョウ)やゲタに代表される相手の石を取るテクニックにはそれぞれ固有の形がある。全盲の柿島光晴・アマ四段からはこの石の形を点字に直して読み取る方法を教わった。たとえば、シチョウの一つは白石と黒石が点字の「サノ」と交差することを知った。点字の分かる視覚障害者にはとても有効な手筋習得方法なのである。【岩下恭士】