ユニバ・トーク

2月14日 日本語字幕を聞く

 音声が聞こえない聴覚障害者などのために設けられた映画やテレビの日本語字幕。以前は専用の字幕受信用チューナーを別途購入する必要があったが、デジタルテレビになってからは誰でも本体のみで受信設定が可能になった。日本語字幕には、登場人物の発声した声を文字化するだけでなく、「電話の着信音」「ドアをノックする音」、テーマ音楽再生中の音符マーク(♪)なども表示される。

     2001年10月から03年3月まで全75話がテレビ東京系で放送された囲碁アニメの最高傑作「ヒカルの碁」(原作・ほったゆみ、週刊少年ジャンプ掲載)は20年が経過した今でも複数の動画配信サイトで視聴できるが、中でもネットフリックスでは音声・字幕オプションで日本語字幕を選択すると、パソコンやiPhoneのボイスオーバーなどの読み上げ機能で主音声と同時にセリフや「碁を打つ音」などと表示された文字を音声化できる。

     例えば、ライバルの塔矢アキラと彼を追いかけてプロ棋士になった主人公、進藤ヒカルとの対局シーンでカタカタカタと音が響き続けたときに「塔矢の手が震える音」と音の説明があったので、映像を見ていない全盲の僕にも理解できた。残念ながらこの作品には視覚障害者向けの音声ガイドは用意されていないものの、日本語字幕のこういう使い方もあることを知った。【岩下恭士】