新課程入試、早めの準備がカギ!
2025年度大学入試(25年4月入学)は、高校の新学習指導要領(新課程)で実施される最初の年となる。
新課程履修者と旧課程履修者が混在する過渡期でもあり、受験生は例年以上に複雑な状況を理解し、早めの準備と対策を心がける必要がある。

新課程元年の大学入学共通テストは、教科・科目構成が大きく変わる。まずは、新教科「情報」。現代社会において必要不可欠な情報活用能力を育むことを目的とした教科で、幅広い分野からの出題が予想される。
駿台予備学校入試情報室の城田高士室長は、「プログラミングだけでなく、情報に関する法規やモラルなど幅広い分野の出題が予想されます。ただ、文系理系に関係なく、しっかり対策すれば解けるので、必要以上に不安に思うことはありません」と語る。「情報」は多くの国立大で必須とされている一方、公立大では選択としている大学や、利用しない大学も多い。さらに、配点も大学や学部によって大きく異なるため、受験生は志望大学・学部の「情報」科目の扱いと配点を事前に確認する必要がある。
国語と数学②(Ⅱ・B・C)では、試験時間が10分延長される。思考力、判断力、表現力を重視する傾向がさらに強まり、複数の資料や情報を活用して課題を解決する能力も問われるようになるためだ。
旧課程履修者への配慮も設けられた。「地理歴史・公民」「数学」「情報」では、旧課程履修者への経過措置として、旧課程科目を選択できる。しかし、新旧課程の試験が同時に行われるため、注意が必要だ。問題用紙には新旧の表記があり、マークシートには選択した科目とは別に解答する出題範囲をマークしなければならない教科もある。さらに、多くの受験関係者は「得点調整の可能性がある」と指摘しており、大学入試センターの発表を参考に、落ち着いて臨みたい。
25年度入試では、東洋大が新たに導入する「学校推薦入試基礎学力テスト型」が注目を集めている。学校長の推薦があれば出願でき、既卒生も可。試験科目は英語と国語または数学の2教科2科目のみ。12月1日という年内に実施され、他大学や東洋大の一般選抜との併願も可能だ。
近年、少子化の影響で大学間の競争が激化しており、各大学はさまざまな入試制度を導入して受験生獲得に力を入れている。特に、総合型選抜や学校推薦型選抜の募集人員を拡大する動きが活発だ。「私立大は年内入試で6割が決まります。その反動で、一般選抜の倍率は低下傾向にあり、私立大は『入りやすい』状況が続いています」と、大学通信情報調査・編集部の井沢秀部長は指摘する。
一方で、難関大学では志願者が減っても、入試の負担を上げて優秀な学生を集めようとする動きもある。例えば、早稲田大社会科学部の一般選抜では、従来の3教科型の方式を廃止し、共通テストと独自問題による併用方式を導入する。

今年の受験生の学部系統別志望動向はどうなっているのか。城田氏は「コロナ禍では、先が見通せない中で、就職も考えながらの理系シフトが進んでいました。脱コロナで24年度入試から文系の人気も上がってきていて、引き続きその傾向がみられます」と語る。しばらく続いてきた「理高文低」にも変化が見られそうだ。
駿台予備学校が7月に行った共通テスト模試のデータを見ると、国公立大では、経済・経営・商の増加が目立つ。城田氏は「円安や株価の乱高下など、今後の経済がどうなるのかというところに生徒たちの関心がある。将来のため、しっかりと学んでおきたいというアンテナが出てきたのだと思います」と分析する。
理系では理、工ともやや増加。城田氏は「全体的に公立大志望者がやや増加し、国立大は減少という傾向が見られました。一部の難関大を除き、新課程入試に向けて安全志向が働いているのかもしれません」と話す。
一方、私立大はどうか。定員が多い文系では、法、経済・経営・商は横ばい。理系では理や工がやや増加している。また、国公立大、私立大とも医系の人気は落ち着いてきた。その一方で、コロナ禍で受験生に敬遠されてきた外国語や国際関係は復調傾向にある。
新課程導入やコロナ禍後の変化は、すべての受験生にとって共通の条件である。過度に不安にならず、最後まで諦めずに目標に向かって努力することが大切だ。

- ※
- 本文は毎日新聞本紙特集(2024年9月25日付)を編集、引用しています。
大学情報
日本と海外、2つの学位を取得する「ダブル・ディグリー・プログラム」修了者が90名を突破!
世界基準の人材育成に挑み続ける。

昭和女子大学の「ダブル・ディグリー・プログラム」は、昭和女子大学で2.5年~3年間、海外の協定大学で2年間学び、2つの学位(卒業証書)を取得するプログラムです。このプログラムでは、単なる言語の修得にとどまらず、高度な語学力の運用能力を前提に現地の学生と同じ授業を履修し、文化や歴史、社会などの専門分野を学びます。
また、現地の多様な人々と協働学習することにより将来、国際的に活躍するために必要な精神力やコミュニケーション能力が鍛えられます。2014年度に上海交通大学(中国)との間ではじまり、現在は4か国5大学と実施。修了生を90名以上輩出しています。
(対象:国際学部全学科・グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科)

世田谷キャンパスに隣接する、ペンシルベニア州立テンプル大学ジャパンキャンパスとの「ダブル・ディグリー・プログラム」に参加する場合は、日本にいながらアメリカの大学で学び、学位を取得することができます。
多様化する世界の社会と学生の目標、ニーズに応えるため、3学科に再編成し、育成すべき人材像を明確にします。語学力はもとより、幅広い知識と教養、グローバルな課題に対して主体的に取り組む姿勢を身につけ、多文化共生の実現に貢献する世界基準の人材を育成します。
