難関国立大は志望減、
私立大は人気継続

問題探究度や表現力が求められる大学入学共通テストへの対応に加え、年内入試の拡大、新設学部・学科の増加など、大学入試はますます複雑化・多様化している。
では、受験生は何を知り、どのような心構えで受験に臨めばいいのか。
最新の入試動向を押さえ、受験戦略を考えてみよう。
2026年度の共通テストは前年度より難化し、文系・理系ともに平均点が下落した。私立大に志望校を変更した受験生も多くいたと思われ、国公立大の志願者が減少するといった現象も見られた。
27年度入試は前年の反動から難関大へのチャレンジ志向が強まるのか、それとも安全志向が続くのか。
駿台予備学校が7月に実施した共通テスト模試の志望動向によれば、国公立大志望者全体は前年度を100とした時の指数99で昨年とほぼ同数。
大学別の志望状況をみると、難関国立10大学(旧7帝大、東京科学大、一橋大、神戸大)は指数96とやや減少傾向。前期日程は98と微減、後期日程が91で減少幅が大きくなっている。
前期日程で志望者が増えたのは北海道大(指数103)、一橋大(107)、九州大(112)。24年度の大学統合以降、志願者が増えなかった東京科学大は、今回の模試では指数101とやや増えた。一方、減少しているのは東大(96)、名古屋大(96)、京都大(92)、大阪大(97)。
駿台予備学校入試情報室の城田高士室長は「東大で増加しているのは文科3類(110)ぐらいで、文科類合計では95、理科類も96と、いずれの科類も減少しています。これまで人気が高かった京都大も前期指数は92で、前年を下回りました」と話す。
一方、26年度入試で志願者が増加した私立大は、文理あわせて指数103と人気が継続。注目を集めるのは慶応大経済学部だ。これまで課されていた小論文が廃止され、A方式(英・数)とB方式(英・地歴)の2教科型になる。
「7月の模試ではA方式、B方式ともに志望者をかなり集めています。数学が必要なA方式の志望者が増えているのは、理系志望者の多さが背景にあると考えられます。数学を得意とする理系受験生にとっては、得意科目を生かして受験しやすくなる点もメリットです」と城田氏は解説する。
少子化によって受験生の数が減少しているにもかかわらず、私立大の「併願」が増えていることも近年見られる傾向の一つだ。
大学通信情報調査・編集部の雫純平・情報調査課長は、次のように指摘する。
「一つ合格を取って安心したいという思いが、併願校増につながっているようです。ただ、併願の増やしすぎは金銭的にも体力的にも負担がかかります。いざ出願時期になって慌てないよう、秋ごろから併願パターンについてよく考えておくとよいでしょう」
国公立志望動向は前年並み、
私立大文系は志望増
学部系統別の志望動向を見てみよう。駿台が7月に実施した共通テスト模試によると、国公立大は全体で指数99、私立大は103となり、国公立大が前年並みにとどまる一方、私立大は志望者がやや増えている。
国公立大の文系では、外国語、社会が前年を大きく上回り、教員養成・教育も増加した。一方、法は前年並み、経済・経営・商は減。昨年志望者が増加した国際関係はやや減少した。
城田氏は「現段階では文系・理系のバランスはおおむね前年並み」と語る。
理系では、理・工がともに前年を上回った。一方、農・水産、スポーツ・健康は落ち込んでいる。医療系も、医、歯、薬、保健衛生が軒並み前年を下回った。
私立大では、国際関係、教員養成・教育、社会、経済・経営・商と、文系の主要系統で志望者の増加が目立つ。外国語、法も前年を上回った。特に教員養成・教育や国際関係の伸びは注目される。
「理系の理・工学系は前年に比べて6~7%程度増えています。メディカル系では歯が増加する一方、医、薬、保健衛生は減少しており、医療系の中でも差がついています」と城田氏は指摘する。
農・水産、スポーツ・健康は前年をやや下回った。
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- 本文は毎日新聞本紙特集(2026年9月24日付)を編集、引用しています。


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