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セックスロボットについて話そう

大西睦子・内科医

 科学誌ネイチャーのウェブサイトにあるニュースページに2017年7月10日、「セックスロボットについて話そう(Let’s talk about sex robots)」という話題が掲載されました。このネイチャーニュースは、シェフィールド大学のロボット工学と人工知能の名誉教授であり、国際ロボット兵器規制委員会(ICRAC)会長、ノエル・シャーキー博士らによるセックスロボットに関する報告を引用。この成長産業に対して社会はどう向き合うのがいいかを議論する必要があり、研究者もその議論に加わるべきだとしています。セックスロボットが「普通の技術」として使われるようになったら、社会に、そして私たちの心理にどのような影響を与えるでしょうか。今回は、ネイチャーニュースが引用しているシャーキー博士らの報告を参考に、セックスロボットについての話をしましょう。

参考URL:https://www.nature.com/news/let-s-talk-about-sex-robots-1.22276

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内科医

おおにし・むつこ 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部付属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。08年4月から13年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度授与。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に、「カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側」(ダイヤモンド社)、「『カロリーゼロ』はかえって太る!」(講談社+α新書)、「健康でいたければ『それ』は食べるな」(朝日新聞出版)。