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日産社長がもらった株価連動報酬は“お手盛り”か?

編集部
株主総会に臨む日産自動車の西川広人社長=日産自動車提供
株主総会に臨む日産自動車の西川広人社長=日産自動車提供

 日産自動車の西川(さいかわ)広人社長が、株価連動型の役員報酬を不当に上乗せして受け取った問題が波紋を広げている。この報酬制度が不透明で、支払う金額を誰かが恣意(しい)的に膨らませた疑いがあるからだ。

 この制度は「ストック・アプリシエーション・ライト(SAR)」と呼ばれる。「株式の値上がり益を受け取れる権利」という意味だ。あらかじめ基準価格を決めておき、権利行使日の前日の株価が基準価格より値上がりしていれば、値上がり分を報酬として受け取れる。

 対象は取締役と執行役員だ。対象者は毎年、取締役会で決まる。対象者ごとに、いつから権利行使ができるかも決める。権利行使ができるようになれば、いつ行使するかは対象者が判断する。権利が与えられてから、最長10年まで権利を行使できる。

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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