A子さん(28)は地方都市の総合病院で働く独身の看護師です。4年制大学を出て看護師試験に合格し、これまで必死に働いてきました。しかし、徐々に仕事もプライベートも自分の望む姿ではないと感じることが増え、悩んでいます。
希望して地域の大病院へ
A子さんの勤務先は、救急患者を受け入れる、地域で一番大きな病院です。「看護師として高度な技術を身に付けたい」と望んで入った職場でした。
1年目は「見習い」でした。配属後しばらくは先輩に付いて、外来や入院患者の対応を覚え、その後は先輩のサポートを受けながら日々の業務をこなしました。覚えることが多く、A子さんは毎日クタクタでした。「仕事に慣れれば少しは気持ちにも時間にも余裕ができるだろう」と思っていましたが、2年目も状況は大きく変わりませんでした。
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/
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