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小腸にできるがん 神経内分泌腫瘍とは

 小腸がんは早期発見がむずかしく、発見されたときは進行していることが多いがんです。胃や大腸の内視鏡検査では見つかりにくいといわれます。今回は、小腸がんのなかでも比較的多い、組織型の神経内分泌腫瘍について紹介します。

希少がんで早期発見が難しい

 小腸とは、胃と大腸の間にある、6メートルほどの腸。胃に近いほうから十二指腸、空腸、回腸の3つに区別されます。胃で消化されたものを少しずつ運搬しながら、栄養分を吸収するのが仕事です。小腸にできるがんは、胃や大腸のがんに比べて発生頻度が低く、消化管悪性腫瘍全体の1~2%に過ぎないため、希少がんの一つとされています。

 ほとんど初期症状がないため、早期発見がむずかしく、発見されたときには進行した状態であることがほとんどです。小腸は、一般的な胃や大腸の内視鏡カメラでは届かない位置にあることも発見をむずかしくしています。腫瘍が大きくなり、腸閉塞による腹痛や嘔吐が起きたり、おなかにしこりがあったり、腫瘍からの出血によって下血や貧血を起こしたりして、初めて受診、発見されるケースが多いといいます。

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