
デジタルを課題解決に活かし
生徒の力を最大限に引き出す!


株式会社秀英予備校
代表取締役社長

株式会社POPER
代表取締役
DXが加速する
学習塾の進化と革新
今、学習塾において、より学習効果を高めるとともに、先生が生徒や保護者ともっと向き合えるよう、デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用が注目されている。そこで今回は、全国21都道府県に教室を展開し、日々教育現場で取り組んでいる秀英予備校の渡辺武社長と、塾の経営や保護者とのコミュニケーションを支援するアプリ「Comiru(コミル)」を提供しているPOPERの栗原慎吾代表が、DXが塾の現場にもたらす多様な効果について語り合った。
コロナが浮き彫りにした
デジタルの必要性
デジタルの必要性
家庭学習を支えたオンライン授業
栗原氏 昨年からの新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、オンライン授業の導入が加速するなど、学習塾もこれまでと異なる状況となりました。秀英予備校さまではどんな課題が顕在化し、どのように対処されましたか。
渡辺氏 学校が休校となったため、当塾も休校とせざるを得なくなり、オンライン授業を活用して子どもたちの学習時間確保に取り組みました。そのなかで感じたのは、いかにオンラインとリアルを融合させていくかということで、昨年検討を進め、9月からさまざまな形でトライアルを実施しています。
栗原氏 私もこの1年、オンラインのメリット、デメリットを見てきて、今おっしゃったように現場の変化の本質を捉えながら、実際の授業とオンラインのバランスを取っていくのが重要と感じます。
渡辺氏 やはり、オンライン授業を活用しなければならない状況となるなかで、改めてハイブリッドの大事さに気づきました。もともと、週2回の教室だけで学力を伸ばそうとしても難しい面があると感じていて、どうしても家庭での反復学習が必要だと思っていたのですが、それをどう実現するか模索していたのです。

デジタルを駆使し
新たなトライアル
栗原氏 それが、コロナ禍の変化で、オンラインのコミュニケーションツールが、教育に使えるんだと再認識したわけですね。デジタルツールによって、教室という空間に縛られず、家庭学習の指導もできることで、塾の果たす役割は今後もっと広がっていくのではないでしょうか。
渡辺氏 確かに、週2回、通塾またはオンライン授業で学んでもらい、加えて、当塾には動画という資産がありますので、それで予習もしてもらえ、復習とあわせれば4回反復学習してもらえるようになりました。「4」はギリシャ語で「テトラ」なので、「TETRA Method」と名付けて今後推進していきます。さらに、新たなオンラインの使い方として、昨年の9月からは家庭における「オンライン自習室」の時間を設定し、先生が見守るなか200人くらいの生徒が一斉に自宅で勉強するトライアルも行っています。わからないことがあれば、チャットで質問することもでき、保護者の方からはお子さまが非常に集中して学習しているということで、大変好評をいただいています。今後はこの「TETRA Method」を、当塾の柱の一つにしたいと考えています。
栗原氏 デジタルを使った自宅学習支援は非常に画期的ですね。その価値が保護者の方にも伝わればオプションとして教育サービスの向上にもつながり、経営面にも貢献するでしょう。

顧客と向き合うため
デジタルを効率化に活用
デジタルを効率化に活用
「Comiru」が
相互理解と信頼を促進
栗原氏 学習塾においては、先生方と生徒や保護者との円滑なコミュニケーションも非常に重要です。秀英予備校さまでは、先生方が授業やその準備などで忙しいなか、生徒や保護者の方々と向き合う時間を増やすという課題にどう取り組まれていますか。
渡辺氏 授業も含め、学習塾の業務が忙しいのはご存知の通りです。だからこそ、効率化できる業務は効率化することが大切で、その手段としてDXは非常に有効だと考えています。それによって生まれた時間はコミュニケーションを増やすために使えますから、その点「Comiru」の「お知らせ機能」を使えば、基本的に電話連絡は不要ですので、保護者の方にとっても塾にとっても効率的です。しかも、お知らせを開くと既読となるので、メールのように読んでいるかどうかを心配する必要もありません。
栗原氏 まさに、デジタルを活用した塾経営の改革という意味で、教育におけるDXというものを体現していらっしゃいますね。
渡辺氏 そうですね。当塾ではコミュニケーションにおいても「Comiru」を活用して、保護者の方との相互理解や信頼感を深めています。単に業務効率化によるコスト削減ではなく、私たち塾にとってお客さまである、保護者の皆さんや生徒たちと向き合える時間を創出することに役立ってくれているのです。
栗原氏 それはうれしいですね。私たちがこのアプリを開発した目的が実現されていることを実感します。
様々な機能
Comiruには塾の先生が保護者の方々とよい関係を築くために必要な機能がそろっています。先生たちの負担を減らすために簡単でスムーズにコミュニケーションが取れるように設計されています。



様々な機能
日々忙しく過ごす先生たちの負担を軽減するために必要な機能をご用意しています。今まで手作業で行っていた多くの業務をIT化することで、生徒たちと向き合える時間をより多くつくることができます。




DXがもたらすコミュニケーションへの成果
保護者との良好な関係が
退塾数の減少にも貢献
渡辺氏 塾経営は、常に改革をしていくことが重要で、それがコロナ禍のようなピンチをチャンスに変えてくれるのだと思います。そのためには、自分の机で唸っていてもダメで、現場に行くことでヒントが見つかったり、化学反応が起こったりするのです。オンラインとリアルの融合も、具体的なトライまで踏み込んでいかなければ、この業界に地殻変動を起こすことはできないと思っています。
栗原氏 先ほどの自宅学習支援もその典型的なトライですね。それが保護者の方の満足度の高さにもつながるのだと思います。
渡辺氏 そうですね。実は、満足度ということで言うと、2019年度と2020年度の退塾者数を比較すると、4月から12月の9ヵ月では約3割減少しています。これは単純計算でも億単位の売上が維持されたことになります。私はこのいちばんの要因は、「Comiru」だと思っていまして、保護者の方との良好な関係が保たれ、映像授業の大切さもしっかり伝えられ、「秀英さんはここまで考えてくれているんですか」という声が本当に多いのです。
栗原氏 退塾数が減ったというのは、「Comiru」をご提供した私たちとしても非常に励みになりますね。こうして、しっかりしたデータで明確に示していただけると、アプリを開発・販売した社員のモチベーションを高めることにもつながります。

DX活用が生徒の成長と
塾の価値向上へ
渡辺氏 私たちは、さらにそこから一歩進め、「Comiru」を使って保護者の皆さんに映像を配信しようと準備を進めています。それは、高校教師を約11年間務めた当塾の講師が、大学受験にはいかに高校1年からの積み重ねが大事かといったことを、自らのノウハウを凝縮して語っているもので、他の講師が「これはすごい」と舌を巻くほど、素晴らしい内容になっています。
栗原氏 ご提供した私たちが驚くくらいの活用と言いますか、常にどうすればこのデジタルツールで最大限の効果が発揮できるかを考え、柔軟な発想でトライされています。その先進的な事例に、逆に私たちが勉強させていただいている思いです。
渡辺氏 このコロナ禍をいかにチャンスに変えられるかは、全社員が知恵と知識をどう総動員していけるかにかかっていると思います。それによって、生徒たちが自分の幸せのためだけでなく、世のなかの役に立つような人間に成長していける塾にしていきたいと考えています。まずは、現在進めている「TETRA Method」が成果をあげるのを早く実感できるよう、いまからワクワクしています。
栗原氏 私たちも、DXによってどんな支援ができるのか、もっともっと提案していかなければならないと思っています。そして、塾の経営をしっかりサポートするとともに、生徒さんたちが目標に向けて自らを高めてもらい、生きる力や自己肯定感も高めてもらえるよう「Comiru」のサービスを進化させたいと思います。これからも、私たちに共鳴していただけるユーザーの方と一緒に、教育業界そのものを変えていくような動きをつくりたいと考えています。本日はありがとうございました。

