特別対談
第2回

リアルとデジタルの融合が

業務効率と教育を革新

株式会社POPER
代表取締役

栗原慎吾

教育評論家

親野智可等

おやの・ちから/教育評論家。Twitter、YouTube、メールマガジン、ブログ等で幅広く発信。長年の教師経験によるアドバイスは具体的なアイデアが多いと評判を呼び、メディアや子育て中の保護者から支持を集めている。人気漫画「ドラゴン桜」の指南役としても著名。動画情報は「親力チャンネル」で検索。

くりはら・しんご/学習塾の経営者と講師を経験。実務の中で感じた塾業界のIT化の遅れからくる非効率を解決すべく、2015年1月に株式会社POPERを設立し、「Comiru(コミル)」を開発。

生徒、保護者とは
もっと向き合える!

生徒や保護者へきめ細かな対応をする上で、学習塾の課題となっているバックオフィス業務の効率化。そこで注目されているのが、デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用だ。今回は、塾現場で大切なのはデジタルとリアルの融合と話す教育評論家の親野智可等氏と、塾・スクール向けにソリューション「Comiru(コミル)」を提供しているPOPERの栗原慎吾代表が、学習塾におけるデジタル化の本質について語り合った。

特別対談 第1回

DXが加速する
学習塾の進化と革新

特別対談 第2回

生徒、保護者とは
もっと向き合える!

特別対談 第3回

学びと体験で「思考力」
「人間力」を育む

 
オンライン・リアル双方の
良さを認識した一年

業務の効率化には
デジタル化が必須

栗原氏 私たちは、塾の業務を効率化させることを目的に、デジタルサービスを提供しています。開発の背景には、私自身が塾を経営していた経験があり、単にデジタル化でバックオフィス業務を効率化するだけでなく、その活用により現場に立つ先生方がもっと生徒と向き合い、保護者の方とのコミュニケーションを深めてほしいという思いがありました。DXというと授業の点が注目されがちですが、私は自分自身の経験からも「バックオフィスの業務効率化」「生徒や保護者とのコミュニケーション」の部分に注目していたということです。

親野氏 親の立場からすると、学習塾に期待するのは学力アップというのもちろんですが、できるだけ先生とコミュニケーションを取りたい、自分の子どもをきめ細やかに見てほしいという気持ちが強いのですね。そして、塾で勉強にどれくらい集中していて、理解度はどれくらいあるのかなど、より詳しく知りたいのです。しかし、塾の先生も限られた人員で対応しなければなりませんから、こうしたバックアップシステムがあれば、生徒や保護者との対応時間を増やすことができるでしょうね。

栗原氏 まさに、私が「Comiru」というサービスを始めたときは、「指導報告」という機能を提供するもので、親野先生がおっしゃったような、「今日はこんな授業をしました」といった報告に、「漢字の書き取りがよくできましたよ」といったコメントを加えてお伝えできるものでした。これにより、効率的に塾と保護者のコミュニケーションを深めることができ、個別対応を大切に考えている多くの学習塾に導入していただきました。まさに、効率化した時間を授業やコミュニケーションにあてるという考え方です。

親野氏 塾に限らず個別対応はどんなサービスでも重要ですね。例えば、私も経験がありますが、親の介護サービスを受ける時なども、きめ細やかに個別対応してくれると満足度が違ってきます。ましてや、大切な子どもを預けている学習塾ですから、御社のような生徒や保護者と向き合う時間が増やせるデジタルサービスが業務の効率化につながれば、教育の成果を高める手段として、先生にとっても、子どもたちにとっても、親御さんにとってもメリットがあるでしょう。

親野智可等 氏

オンラインとリアルの
「いいとこ取り」

栗原氏 おっしゃる通りですね。私たちもこの一年、会社としてリモートワークをずっと行ってきて、デジタルを活用したオンラインの良さも、実際に面と向かうリアルの良さも再認識した感があります。塾の授業についても、オンラインの良さを突き詰めつつ、リアルじゃないとできない対応をうまく融合させるのが重要だと実感します。

親野氏 本当に、この一年は、オンラインを駆使しながら、リアルの良さも再認識した気がしています。新型コロナの感染予防ということではオンラインは非常に有効ですし、映像授業など多くの可能性を秘めています。一方で、子どもたちから「塾の先生に会いたい」という要望の声も聞こえてきていて、多くの人にリアルを求める気持ちが強いと感じます。ですから、これからはオンラインとリアルの「いいとこ取り」が進んでいくと思いますね。

栗原氏 同感です。リアルでできることにオンラインは敵わないところがある一方、再現性が保たれるといったデジタルの得意な点も、うまく使えば教育に生かせます。例えば親野先生のような優れた講演も、リアルだと聞ける人数は限られますが、オンラインで配信すれば世界中の人に聞いてもらえますから、私たちのサービスをそのためのプラットフォームにもできると思います。

親野氏 ほかにも、日本人宇宙飛行士の体験談など、子どもたちにぜひ話を聞かせたいインタビューを映像コンテンツとして提供するといったこともできますね。子どもたちの好奇心や学習意欲にも応えられるし、他の塾と差別化できる「売り」にもなるのではないでしょうか。教育の目的を叶えるための手段として、デジタル化は多様な可能性を持っていると思います。

栗原慎吾 氏

 
学習塾が担う学校では
難しい共感的な対応

生徒の成長につながった
塾での時間

親野氏 デジタル化によって、先生方に時間的、精神的余裕を持ってもらうことは、学校とはひと味違った、塾の良さを引き出すことにもつながります。というのも、ある塾の先生に聞いた話なのですが、中学を卒業してから4年ぶりくらいに塾に顔を見せた生徒がいて、「塾に来るといつも先生がニコニコ迎えてくれて、自分の話を頷いて聞いてくれるから、それがうれしくて通ってこられた」と言っていたそうです。そうした共感的な対応をしてくれるという点でも、塾の存在は大きいと思いますね。

栗原氏 私も塾を経営していたので、よくわかります。学校の補習を目的に塾に来る子どもたちが本質的に求めているのは、そうした、話を聞いてもらいたい、共感的対応をしてもらいたいということなんです。まさに、学校が提供できていないことを塾が担っている部分があって、そのための業務効率化ができないかといつも考えていました。

親野氏 先生の親身な対応は、子どもたちにとって本当に大きいんです。先ほどの生徒も、今は専門学校で介護福祉士を目指して一生懸命に勉強をしているということでしたが、勉強があまり好きでなくとも塾に通えたのは、先生に話を聞いてもらえたからで、結局それがその子の成長につながったんですね。現在は、自分もお年寄りや体の不自由な人の話を聞いてあげられる人になりたいと言っているそうです。

 
コミュニケーションの
可能性を広げるDX

先生と保護者の信頼は
コミュニケーションが鍵

栗原氏 そうした話をお聞きすると、「コミュニケーション」というのが、非常に重要なキーワードになっていると改めて思います。しかもそうしたコミュニケーションの機会は、子どもたちや保護者の方にとって、学校の先生よりも塾の先生のほうが多い気がします。

親野氏 人間にとって、コミュニケーションほど大切なものはなくて、親子でも夫婦でも、友人同士でも、職場でも、人間関係のつまずきの原因はコミュニケーション不足なんです。学校で問題になっているモンスターペアレントも、普段から関係が築けていれば、トラブルが小さいうちに解決が可能です。塾でも、退塾の原因はコミュニケーション不足が大きくて、日ごろから話ができていて「ここの先生は信頼できる」と親御さんが思ってくれていれば対応は全然違ってきます。

(POPER調べ)

栗原氏 そうですね。上記データでも退塾理由No.1は成績が上がらない以上にコミュニケーション頻度があります。4位はコミュニケーションのとりやすさなので、総じてコミュニケーション課題が大きいということでしょう。実は、事務的な連絡や学習に関する報告以外の、先生と保護者との何気ないコミュニケーションやメッセージツールとしても、私たちのサービスは使っていただいています。業務の効率化を進めても、そう頻繁には先生も面談はできませんから、デジタルツールをうまく活用すれば、理解を深めるためのコミュニケーション手段になるのではないかと思っています。

デジタル化は
人を幸福にするために

親野氏 私は常々、デジタル化は人を幸福にするためのものと思っていて、学習塾においても、人を育てるためにうまく活用し、教育の目的を叶えるために生かしてほしいと考えています。そのためには、オンラインがいい側面もあれば、対面で向かい合うリアルが必須の場面もありますから、それぞれの可能性をより広げることが重要です。それを支える御社の今後の取り組みにも期待しています。

栗原氏 私も塾経営者の方と話す機会が多いですが、単に受験のためだけでなく、人間として成長させたいという熱意を感じる経営者が多く、共感を覚えます。それをDXでどう支援できるか、そこがまさに、私たちが取り組まなければならない使命の部分だと思います。先生がおっしゃられたように、私たちも人を育てるためのデジタル活用に取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。

「Comiru」の特徴
コミュニケーション機能
保護者との信頼関係を築くための
様々な機能

Comiruには塾の先生が保護者の方々とよい関係を築くために必要な機能がそろっています。先生たちの負担を減らすために簡単でスムーズにコミュニケーションが取れるように設計されています。

業務管理機能
先生の管理業務の負担を圧縮する
様々な機能

日々忙しく過ごす先生たちの負担を軽減するために必要な機能をご用意しています。今まで手作業で行っていた多くの業務をIT化することで、生徒たちと向き合える時間をより多くつくることができます。

Comiruについて詳しくは