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長期的な価値向上が見込める株式は投資の王道

横山邦男・前三井住友アセットマネジメント社長

株の知識(6)

 株式、債券、外貨など、投資対象にはいろいろなものがありますが、なかでも株式は、長期投資の王道といってもよいでしょう。

 なぜかというと、株式は長期的に価値の向上が期待できる投資対象だからです。

 債券はどうでしょう。債券には償還期限が設けられています。日本国債で「長期国債」と称されているものの償還期限は10年です。

 しかも債券は、市場で取引される際の取引価格(債券価格)は変動しますが、償還まで保有すると、額面金額で元本が戻ってくるだけにすぎません。その間、もちろん利子を得ることはできますし、償還日前に金利が低下して債券が値上がりしたら、そこで売却して値上がり益を得られますが、償還まで保有しても、100万円で購入したものが100万円で戻ってくるだけなのです。長期で保有したとしても、元本自体の値上がりは期待でき…

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前三井住友アセットマネジメント社長

東京大学卒、1981年に住友銀行(現三井住友銀行)入行。日本郵政専務執行役、三井住友銀行常務執行役員を歴任し、2014年4月から三井住友アセットマネジメント社長、16年6月から日本郵便社長。住友銀行とさくら銀行の合併によるメガバンク誕生の際に腕を振るった金融界のビッグネーム。著書に「今こそはじめる資産形成」(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。