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「会社人間は無理!」内定ゆとり世代女子はわがままか

藤田結子・明治大商学部教授
2016年夏の就活=東京都内で
2016年夏の就活=東京都内で

 来年4月入社の内定を得た学生の多くは10月1日または3日に、会社の内定式に参加します。彼らは「ゆとり世代」「ミレニアル世代」と呼ばれますが、その中でも女性たちは、どんな思いで内定式に臨むのでしょうか。

「仕事中毒の老害」世代に違和感

 生まれたころからインターネットが身近にある彼らは、ツイッター、インスタグラムなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使って、レストランや旅行の写真を友だちとシェアするのが日常の一部です。高級ブランド品を無理して手に入れるような物欲はなく、気の合う仲間と日々を過ごすことを大切にする世代です。

 東京都内の大学4年生、佐藤愛さん(仮名)もその一人。来春、住宅関連会社に就職することが決まっています。彼女は「仕事でとくに大きな夢はありません。仕事の内容よりも会社で長く働くことが重要だから、職場環境が気になります」と言います。

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明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。