体の外側を覆う皮膚に対して、内側の皮膚とも呼べるものが粘膜です。口腔のほか、食道や胃などの臓器の内側は、柔らかい粘膜で覆われています。何らかの異常があると、粘膜は固くなったり、しこりができたりと変化が生じます。
食道の粘膜は扁平上皮(へんぺいじょうひ)という粘膜で覆われています。一方、胃や腸は円柱上皮(えんちゅうじょうひ)という粘膜で覆われており、それぞれ異なる性質をもっています。ところが、何らかの原因で、食道の粘膜が胃の粘膜に変わることがあります。これを「バレット食道」といいます。
原因として考えられているのが、逆流性食道炎による胃液や十二指腸液の逆流です。食道まで強い酸性の液体が上がってくることで、食道が炎症を起こします。炎症と修復を繰り返すことで、細胞が本来の扁平上皮ではなく、円柱上皮に置き換わってしまうことがあるのです。
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