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本物のアーティストが小学校へ。 子どもたちの探究心を刺激する芸術体感プログラム

August 21, 2024

株式会社東急文化村が運営する複合文化施設「Bunkamura」(所在地:東京都渋谷区)は、一部の施設を除き長期休館中だが、さまざまな場所で文化・芸術を発信していくとともに、学びや体験の機会を広げるアウトリーチ活動【Bunkamuraオープンヴィレッジ】を展開している。

その一環として、2023年より文化・芸術を多角的に捉え体感しながら知識や教養を身につけ感性を育んでいく<探究型・芸術体感プログラム>(以下、本プログラム)を推進中。昨年は、子どもたちの自主性を尊重するイエナプラン教育を実践する長野県佐久穂町の大日向中学校と連携し、同校の中心的な授業となる探究型学習「ワールドオリエンテーション」にて「写真」をテーマに学びのプログラムを実施した。

本年は、大日向小学校と連携し、同校の3・4年生を対象に本プログラムを進行中。

本物のアーティストが小学校へ。子どもたちの探究心を刺激する芸術体感プログラム

今年度のプログラムでは、「本物のアーティストとの出会いを通して、子どもたちの探究心が湧き出てくるような環境を作りたい」という学校の想いに応え、6月にアーティストの鈴木康広氏による「見立て」をテーマとするワークショップを行った。 *9月1日まで二子玉川ライズ スタジオ & ホールにて個展『鈴木康広展 ただ今、発見しています。』(主催・企画制作:Bunkamura)を開催中

各グループを行き来して、子どもたちと同じ目線で一緒に見立てを探したり、子どもたちが発見した見立てを見る鈴木氏。
「見立て」って面白い!アーティストと一緒に発見の宝箱を開く

鈴木康広氏によるワークショップが6月11日(火)に大日向小学校で行われた。ワークショップ当日は、はじめに鈴木氏がこれまでに制作した作品を写真や映像で紹介しながら、普段どのように「見立て」をしているのか、また「見立て」を見つけるためのヒントについて話をした。身の周りに存在する何気ないものごとに注目し、小さな気付きを独自の視点で捉えなおす鈴木氏の作品作りや感性に触れ、子どもたちは「見立て」の世界に引き込まれていった。

そして、いよいよ子どもたち自身が「見立て」に挑戦。各グループに分かれ、学校内のお気に入りの場所で見立て探しに即座に没頭していく。グループの仲間たちと話し合ったり、鈴木氏とも意見交換しながら、見慣れた日常の風景の中からたくさんの見立てを発見していった。最後は《見立てコレクション in 大日向小学校》と題して、各グループ1点の写真を選びタイトルと共に発表。鈴木氏が各グループの発表作品にコメントする中、他のグループの発表を見て「面白い!」と反応する子どもたち。鈴木氏のフィードバックから、見ているものは同じでも一人ひとりの視点が多様であることを実感し、見立てに対する探究心がさらに膨らんでいっていた。

鈴木氏も「今回のテーマは見立てとの初めての出会いということでしたが、見立て自体はきっと普段もさりげなくやっている行為ですよね。でも、<身近な発見の先に、こんなに面白いことが起こるかもしれない!>と感じると、日常が驚きに変わり、目の前の風景が途端に宝の山に見えてくる。今日はそんな宝探しを子どもたちと一緒にすることができました」と感想を語った。

鈴木氏の話や問いかけに、驚いたり発言したり楽しみながら反応する子どもたち。
アーティストとの出会いが探究心を引き出した!個性きらめく「見立て」の作品展

鈴木氏とのワークショップでアーティストの視点や感性に刺激を受けた子どもたちは、その余韻を引き継ぎながら、その後も見立てに注目した授業を重ね、探究を深め、一人ひとりが作品制作に取り組んだ。

その成果発表として、7月18日(木)に子どもたちによる「見立て」の作品展が大日向小学校で行われた。会場には60点近い作品(自分で発見した見立ての写真にタイトルと説明を付けたもの)が壁に展示され、子どもたちが互いに自由に見回ったり、作品の前で作品について話をしたり質問し合う様子が見られ、活き活きとした熱気が伝わってきた。そんな子どもたちの姿を見て、同校教頭の青山光一氏は「学びは何らかの刺激から始まるので、私たちも学びをデザインする時にそのことを大切にしています。ワークショップでは鈴木さんの発する言葉や作品を通して語られる言葉に、子どもたちが一つずつ反応する様子が見えました。それは本物のアーティストが背中を押してくれたからこそ。教育的な技術や手法、そういうものを超えた化学反応が起きるんだなとその場にいて実感しました」と今回のプログラムの意義を語った。

子どもたちの見立ての展示作品。当初は顔に見立てる作品が多かったが、見方が深まるにつれ色々な発想が出てきたそう。

「見立て」を切り口として、アーティスト鈴木氏とともに発見の楽しさや自己表現に触れ、世界を拡げた大日向小学校の子どもたち。今後もBunkamuraオープンヴィレッジは、本プログラムをはじめさまざまな活動を通して、自らの可能性を発見するきっかけとなる学びや体験機会の提供、文化・芸術体験による地域間交流にも積極的に取り組んでいく。

自分の見立て作品について、いきいきと語る子どもたち。

◆2024年6月11日に大日向小学校で実施した鈴木康広さんによるワークショップについて
https://www.bunkamura.co.jp/sp/openvillage/lineup/8785.html

◆2024年7月18日に大日向小学校で行われた成果発表「見立て」の作品展について
https://www.bunkamura.co.jp/sp/openvillage/lineup/8922.html

<展覧会> 『鈴木康広展 ただ今、発見しています。』(主催・企画制作:Bunkamura)
会期:2024年9月1日(日)まで開催中 ※休館日なし 会場:二子玉川ライズ スタジオ & ホール
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/24_suzuki/

<参考> 学校法人茂来学園 大日向小学校・中学校
(所在地:長野県南佐久郡佐久穂町大日向1110)
https://www.jenaplanschool.ac.jp/

文化・芸術を通じた新たな発見に出会える「学び」と「体験」の機会を広げるアウトリーチ活動。

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