シャープ買収

「産業全体の問題」鴻海会長、融和に腐心

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買収契約後にホテルで開かれたパーティーで、シャープの高橋興三社長(左)の肩に自身のマフラーをかけ、肩を組む鴻海の郭台銘会長=堺市で2016年4月2日、土屋渓撮影
買収契約後にホテルで開かれたパーティーで、シャープの高橋興三社長(左)の肩に自身のマフラーをかけ、肩を組む鴻海の郭台銘会長=堺市で2016年4月2日、土屋渓撮影

 台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業によるシャープ買収が2日、曲折を経てようやく実現した。買収交渉で生じた両社の溝を埋めることが今後の大きな課題となる。

 「シャープ問題は一企業の問題ではない。日本の電機産業(全体の競争力低下)の問題だ」。鴻海がシャープ買収の契約を結んだ同日夜、両社幹部が集まったパーティーで鴻海の郭台銘会長はシャープ経営陣をかばうかのように語りかけた。

 今年2月末にいったん決まった買収額が約1000億円減額されるなど買収交渉はこじれにこじれた。シャープ社内には「買収額を値切った」などと鴻海への不信感がくすぶっている。堺市のホテルで開かれたパーティーは融和に向けた第一歩とも言え、郭会長は「シャープの今の経営陣に問題があるのではない。両社が一緒になって日本経済の道しるべになる」と鼓舞。あいさつが終わると、首にかけていた愛用の黄金色のマフラーをシャー…

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