- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
「再思三省(さいしさんせい)」とは何度も考え、何度も自らを省みること。実際に紙面に登場した事例などをひきながら、月1回、三つずつのテーマで気をつけたい事柄をつづっています。なお、この中には必ずしも一般的に間違いとはいえないものもあります。読者への配慮や紙面上の統一などの点から決めているものは、理由とともに示しています。
当たり年ってどんな年
病害虫発生の当たり年 → 病害虫発生の多い年
当たり年とは①収穫物などの豊かな年②たくさん良いことがある年(岩波国語辞典)のこと。ですので、病害虫の多い年との意味で用いるのは本来の使い方ではありません。同様に、台風による被害が多い年を「台風の当たり年」と表現するのも不適当です。実りの秋、そして台風の発生が増える時期、使い方には気を付けましょう。
断絶
あしき関係を断つ → あしき関係を絶つ
「関係をたつ」というとき「断つ」も「絶つ」もあり得て、使い分けには非常に悩みます。毎日新聞用語集は使い分けの説明として、断つは「打ち切る、分断する、遮る」、絶つは「絶える・絶やす、途中で切れる・やめる」としています。断つは切断、締め出すといったイメージで、絶つは絶縁、絶交といったところ。よって、経済や外交関係は断つ、悪い関係は絶つという具合に使い分けます。
お名前、合ってる?
(俳優の)永野芽衣さん → 永野芽郁さん
前回の113回では保護司、看護師など漢字変換する際に「ほご・し」「かんご・し」と区切ることのないようにと注意を促しましたが、人名はこの限りではありません。有名人だけでなく、固有名詞は常に要注意です。少し前には牛丼チェーンの吉野家が吉野屋になっているものを見かけました。記憶に頼らず、この字で合っているかと慎重にチェックしましょう。