災害支援ナース

登録者数が急増 熊本地震の熊本県で

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
新たに災害支援ナースになる高群さん=熊本市で、中里顕撮影
新たに災害支援ナースになる高群さん=熊本市で、中里顕撮影

 昨年4月に発生した熊本地震の被災地・熊本県で、災害時に避難者らを看護する「災害支援ナース」の登録者数が増えており、県看護協会が目標とする地震前の1.5倍の「200人超」が年度内に実現する可能性が高くなっている。14日で地震発生から10カ月となる中、熊本の増加ぶりに識者も注目している。

 災害支援ナースは、日本看護協会独自のボランティア制度で、各都道府県の協会の要請に基づいて避難所などに派遣されて被災者の看護や衛生指導に当たる。5年以上の実務経験がある看護師や保健師、助産師が、災害時の対処法や被災者の心のケアなどに関する研修を受けると、各都道府県の協会に登録される。2004年の新潟県中越地震から派遣が始まり、昨年3月末時点で全国で8412人が登録している。

 熊本地震では被災直後、最大で18万3882人が避難し、熊本県内各地の避難所が混雑した。発生から2カ月間、県外から延べ1688人の災害支援ナースが派遣された一方で、県内からの派遣は約6分の1の同273人だった。県内登録者は昨年3月末時点で全国平均(178人)以下の136人で、約半数が被害が大きかった熊本市で働いていて、自宅や勤務先が被災したことなどが影響した。

この記事は有料記事です。

残り486文字(全文998文字)

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月