滋賀塩津港遺跡

大型構造船の部材発掘 厚さ11センチ

出土した大型構造船の部材=滋賀県長浜市西浅井町塩津浜で2015年12月8日、若本和夫撮影
出土した大型構造船の部材=滋賀県長浜市西浅井町塩津浜で2015年12月8日、若本和夫撮影

 琵琶湖北端にある滋賀県長浜市の塩津港遺跡で、板を組み合わせた「大型構造船」の部材が見つかり、県文化財保護協会が10日、発表した。平安時代後期(12世紀)の船の一部とみられ、国内最古級という。構造船は鎌倉時代後期から使われたと考えられていたが、専門家は「100年以上前の平安時代の琵琶湖で、既に就航していたことを裏付ける。日本造船史上、貴重な史料」としている。

 部材は長さ205センチ、幅58センチ、厚さ11センチ。船の側面か底に使われたとみられ、板をつなぐ「縫いくぎ」が打たれた跡が3カ所あった。部材の厚さなどから、船は長さ20メートル以上あったとみられ、主に江戸時代に使われた琵琶湖の運搬船「丸子船」(長さ約17メートル)よりも大型だった。部材は側溝に橋のように架けられた状態で見つかっており、廃船後に側溝の踏み板に転用されたらしい。

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