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視聴率低迷 銅像建設計画が寄付金不足でピンチ

「楫取素彦と松陰の短刀」と題した銅像のイメージ図。楫取(左から2人目)と最初の妻・寿が、生糸の直接の輸出を目指し渡米する製糸場経営者らに吉田松陰の形見の短刀を託すシーン=前橋市公式サイトより
「大河ドラマ館」に再現された県令室=群馬県庁昭和庁舎で、山本有紀撮影

前橋市計画「ヒロイン再婚相手の楫取素彦ら銅像建設」

 今年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」に登場した、ヒロインの再婚相手で初代群馬県令(知事)の楫取素彦(かとり・もとひこ)らの銅像を建てようという前橋市の計画が、寄付金不足でピンチに陥っている。過去最低に終わった視聴率もあいまって、ドラマにあやかろうとした観光PR作戦は不完全燃焼のまま終わろうとしている。

 山口県萩市出身の楫取は1876(明治9)年に群馬県令となり、富岡製糸場の発展に尽くしたとされる。妻を亡くした後、ドラマのヒロインである吉田松陰の妹、文(ふみ)と再婚した。ドラマは13日に最終回を迎え、関東地区の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ)は12%と、「平清盛」(2012年)と並んで過去最低だった。

 前橋市はドラマに合わせて楫取らの銅像を今年度中に寄付金で建てようと、費用2500万円を目標に5月に募金を開始。チラシ作製や事務費用の500万円は市が公費から別に支出した。像の制作も既に彫刻家に依頼済みだが、関係者によると、集まった寄付は1300万円程度。前橋市は「更に賛同が集まるよう努力中。年明け以降も寄付を募る」と説明しているが、市内の主婦(45)は「建立しないという選択肢はないのかしら」と首をかしげる。

 前橋市が約1億円をかけて県庁の旧庁舎を改装し、撮影セットを再現した「大河ドラマ館」も盛り上がりに欠けた。「自治体の人口と同じくらいは入る」という過去の大河ドラマの実績を元に目標を30万人と設定して1月にオープンしたが、来月末の閉館が近づく中、来場者は約13万人にとどまっている。

 一方、楫取と文が群馬から移住し、2人の墓がある山口県防府市も期待が外れ、がっくりしている。

 ドラマで描かれるだろうと早合点した防府市は、観光PR事業に市の財源から3億円以上を拠出。駅前のビルに1億2000万円をかけてドラマ館を設けた。

 しかし、最終回は2人が群馬を去るシーンで終了。防府での歩みは本編終了後の歴史解説で触れられただけだった。ドラマ館は来年1月11日で閉館するが、来場者は目標の30万人をはるかに下回る約5万4000人。防府市の担当者は「群馬では『群馬編が史実と違う』という不満も出たようだが、全50話のうち10話も舞台になってうらやましい」と話す。

 大河ドラマのPR効果は一般的には高く、「龍馬伝」(10年)は高知県への経済波及効果が535億円(日銀高知支店試算)とされた。撮影で使われた坂本龍馬の生家セットは放映後もJR高知駅前に常設されている。【尾崎修二】

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