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庶民の日本酒を抜てき 品薄の銘柄も

伊勢志摩サミットの昼食メニュー

 伊勢志摩サミットの昼食会と夕食会メニューが報道された27日、純米酒を提供した三重県内の四つの酒蔵は、朝からお祝いの電話や問い合わせに追われた。このうち、ディナーに登場した「瀧自慢 辛口純米 滝水流(はやせ)」は、地元で愛されている地酒で、「いつもの晩酌と世界の首脳が飲んだ酒が一緒」と話題になっている。今回採用された日本酒は既に品薄状態という。

 「一番うれしいのは、朝から近所の方々が『おめでとう』と言いにきてくれること」。こう話すのは「瀧自慢 辛口純米 滝水流」の瀧自慢酒造(三重県名張市)で営業を担当する杉本眞紀さんだ。サミットに採用されるのは、なかなか手に入らない「幻の酒」との認識が一般的だが、「瀧自慢」は地元の人が晩酌用に買っていく酒なので、愛飲する地元民にとっても喜びだ。

 「滝水流」は一升瓶換算で年間約1万本を出荷しているが、27日はいつもの取引先からも多めの注文が相次いだ。「これからは足りなくなるかもしれないが、いつも買ってくださるみなさんには、できるだけ届けられるようにしたい」と杉本さんは話している。

相次ぐ新規の注文

 一方、「作(ざく) 智(さとり) 純米大吟醸 滴(しずく)取り」がランチに採用された清水清三郎商店(三重県鈴鹿市)。海外担当マネジャーの清水雅恵さんは、「とにかく数がないんです」と話す。27日朝から新規の取引が相次いでいるが、「作」ブランド自体の出荷量が少ないうえ、「滴取り」は冬期に手をかけてじっくり製造したレアもので、現在は特約店のみに販売していることから、新規の取引は辞退せざるを得ない状況だ。

 元坂酒造(三重県大台町)も同様だ。「酒屋八兵衛 山廃純米酒 伊勢錦」がランチで提供され、「朝から新規の酒販店からの問い合わせも多い」と女将の元坂桐子さんは話す。これまで通年で販売できていたが、今は品薄の状態という。元坂さんは「『酒屋八兵衛 山廃純米酒 伊勢錦』は、食中酒としてゆっくり飲んでいただくもので、酒販店もその特徴をていねいに説明して売ってくれている」と話す。サミットという「お祭り気分」はなく、「(サミットで採用されたことで)恩返しができたことが一番」と、これまでコツコツと売ってきてくれた酒販店など関係者への感謝を表した。

 また、ディナーのテーブルにのぼった「半蔵 純米大吟醸」の大田酒造(三重県伊賀市)は、朝からウェブサイトも一時つながりにくい状態になった。お祝いや小売店からの問い合わせが相次いでおり、「出荷が間に合いそうにない」(同酒造)とうれしい悲鳴だ。年間約1000本を出荷している「半蔵 純米大吟醸」だが、既に県内の小売店からは通常より多い注文が続々と届いている。

三重の酒に脚光

 清水清三郎商店の清水さんは、日本各地でPR活動をするなかで「三重が酒どころのイメージがない」などの声もあったという。同県内には35の蔵があり、大規模に展開している蔵は少ないなか、サミットで四つの蔵が採用されたことは大きいと喜ぶ。元坂酒造の元坂さんも「三重県は伊勢神宮や松阪牛がクローズアップされがちだが、サミットで三重の日本酒が脚光を浴びることになり、うれしい」と話し、三重の日本酒の認知度向上と販路拡大に期待を寄せている。【江刺弘子】

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