賞金150億円 若返りの国際コンテストに挑む日本勢 その技術は

細胞を解析する装置(下)について説明する東京大の合田圭介教授=東京都文京区で2024年7月22日午後2時8分、寺町六花撮影
細胞を解析する装置(下)について説明する東京大の合田圭介教授=東京都文京区で2024年7月22日午後2時8分、寺町六花撮影

 ヒトを10歳以上若返らせたら総額1億100万ドル(約150億円)――。2025年に始まるこんな国際コンテストに、日本から少なくとも7チームが参加する。このコンテストは革新的な技術開発を後押ししてきた実績があり、若返りが実現に近づくかもしれない。

 コンテストは、大企業や個人投資家などからの資金で運営する米国の非営利団体「Xプライズ財団」が主宰。これまで巨額の賞金をかけて月面到達や海中探査などを競ってきたが、今回の賞金は史上最高額だという。

 目標は、各チームで集めた50~80歳の男女に1年以内の「治療」を施し、筋力、認知力、免疫を10~20歳若返らせることだ。1年かけて最大40チームによる準決勝が行われ、最大10チームが決勝に進む。決勝は30年2月までに最終データを提出し、12月に勝者が決まる。

 責任者のジェイミー・ジャスティスさんは「若返りは動物実験で実現しているが、ヒトへの応用にはギャップがある。そこを埋める新しい解決策が求められている」と強調する。

 日本から名乗りを上げるのは、独自の技術を持つベンチャー企業や研究者などだ。

 大阪大発のベンチャー「AutoPhagyGO」(オートファジーゴー)は、ノーベル賞の対象になった生命の基本的な仕組み「オートファジー」を応用する。

 オートファジーは…

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