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(7)中国長老支配の終わり

中国共産党大会の閉幕後、笑顔で握手を交わす胡錦濤総書記(中央左)と江沢民前国家主席(同右)。2人は約3秒も手を握り続けた=北京市内で2012年11月14日、隅俊之撮影
中国共産党大会の閉幕後、笑顔で握手を交わす胡錦濤総書記(中央左)と江沢民前国家主席(同右)。2人は約3秒も手を握り続けた=北京市内で2012年11月14日、隅俊之撮影

 中国の国家主席、総書記を歴任した江沢民、胡錦濤両氏ら長老の党内序列が低下している。これまでは現役の最高指導部である政治局常務委員会メンバーに次ぐ扱いだったが、ヒラの政治局委員の下に位置づけられた。長老の影響力が強かった中国政治の大きな変化といえる。

 序列の変化が伝えられたのは、9月2日に行われた江蘇省政治協商会議前書記の葬儀だった。同省共産党委員会の機関紙「新華日報」の記事で胡錦濤氏の名が政治局委員である趙楽際・党組織部長の後に置かれたのだ。

 興味深いのは普通なら見逃しそうな変化を胡氏の出身母体である中国共産主義青年団(共青団)の機関紙「中国青年報」がネットで「指導者の序列に新状況」という見出しで報じたことだ。明らかに党内外に周知することを狙った積極的な情報発信だった。

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