フィリピンなど訪問へ　南シナ海で中国けん制

　【ワシントン西田進一郎】米国防総省は８日、カーター国防長官が９日から２週間の日程でインド、フィリピンなどを訪問すると発表した。両国との防衛協力のさらなる強化で、中国の南シナ海への威圧的な海洋進出をけん制するのが狙いだ。領有権問題で中国と対立するフィリピンでは、米比両軍の合同軍事演習「バリカタン」を視察する。一方、当初検討していた中国訪問を今回は見送った。

　カーター氏は昨年１１月、マレーシアで中国の常万全国防相と会談した際、今春の北京訪問の招待を受け入れる考えを伝えた。これを受け、今回のアジア歴訪の際に中国を訪問する方向で検討していた。