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名付けて“空飛ぶ注射器” やっぱりアイツは強い
◆『なぜ蚊は人を襲うのか』嘉糠洋陸・著(岩波書店/税抜き1200円)
いなくなったと思った途端に再び飛び始める蚊。今度こそいなくなったと思ったら、既に自分を刺し終えている。殺人未遂と殺人ではだいぶ罪の重さが異なるが、蚊の場合、多くの人は未遂では納得せずに「必ず殺してやる!」といきり立つ。その殺意を知ったところで、「ダメだよ!」と止める人はいない。
「血を吸われないように、必死で蚊を集める様は、どんなシューティングゲームよりもスリルたっぷり」と言ってのける著者は、大量の蚊を飼い、アフリカ奥地まで蚊を追いかけてきた。
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