東京マラソン

型にはまらぬ練習で成長 設楽悠、日本新

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16年ぶりに日本新記録を更新し、2位でフィニッシュする設楽悠太=東京都千代田区で2018年2月25日、渡部直樹撮影
16年ぶりに日本新記録を更新し、2位でフィニッシュする設楽悠太=東京都千代田区で2018年2月25日、渡部直樹撮影

東京マラソン(25日)

 普段はひょうひょうとしている設楽が喜びをあらわにした。右手を突き上げ、16年ぶりに日本記録を塗り替えるフィニッシュ。その直後はさすがに膝をついたが、「自然に走ることで結果がついてくると思っていた」と自信をにじませた。

 ペースメーカーが外れた直後の31キロ過ぎ、海外勢が一気にスピードを上げ、一度は先頭集団から遅れた。ライバルの井上にも前に出られ、負ける覚悟もした。だが、序盤から極端なハイペースでなかったため、十分な余力があった。何より「30キロからは気持ち」と設楽。冷静に前を追いかけ、38キロ過ぎで井上を抜き、さらに2時間5分台が自己ベストのキプルト(ケニア)らもかわした。

 設楽の練習内容は一味違う。マラソン前に他の選手が何度も取り組む40キロ走を一本もやらない。代わりに、自ら考えてハーフマラソンや駅伝などの大会に積極的に参加し、調整の一環でなく全力で勝負する。そこでスピードや体力、経験などを徹底的に磨いてきた。日本陸連の瀬古利彦・マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「常識では考えられないが、型にはめてはいけない。それが彼の強み」と言う。昔から泥臭い練習で一時代を…

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