海保

小笠原の生命つなぐ急患輸送

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海上保安庁のガルフV=東京湾で、米田堅持撮影
海上保安庁のガルフV=東京湾で、米田堅持撮影

 海上保安庁の航空機が、小笠原諸島(東京都)の急患輸送の一翼を担っている。急患として運ばれた患者、輸送を担う海保のパイロットや整備士、特殊救難隊員らに現状を聞いた。【米田堅持】

自衛隊と海保連携の急患輸送

 小笠原には空港や飛行場はないが、同諸島の父島には海上自衛隊の基地があり、飛行艇などの航空機による急患輸送も行われている。しかし、自衛隊だけではカバーしきれないこともあり、いったん、より距離の遠い硫黄島に運び、そこから海保の航空機で運ぶこともある。2016年は4件、17年は15件と伸び、今年は8月までに4件の急患輸送を行っており、16年より多くなる可能性が高い。

 海保で同諸島の急患輸送を担うのは、羽田航空基地のジェット機「ガルフV(ファイブ)」。海保の航空機の中では最も大きく最速の機体だ。パイロットの一人である向平義則・上席飛行士は「依頼があると医師を同乗させることになる。通常のフライトと異なるのは、最短ルートよりも、患者に負担がかかったり処置の妨げになったりしないように揺れないルートを選ぶことだ」と語る。整備士も点滴が止まったりしないように機内のエアコ…

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