「良い肉出回る」「需要がなければ」 商業捕鯨再開、地元は期待と不安

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釧路沖で捕獲され、解体場に運ばれたミンククジラ。初漁を祝い、作業員がお神酒をかけた=北海道釧路市で2019年7月1日午後5時42分、貝塚太一撮影
釧路沖で捕獲され、解体場に運ばれたミンククジラ。初漁を祝い、作業員がお神酒をかけた=北海道釧路市で2019年7月1日午後5時42分、貝塚太一撮影

 1日再開された商業捕鯨の拠点となった北海道釧路市は、古くから捕鯨が盛ん。1952年から10年連続で、全国一の捕獲数を記録したこともある捕鯨基地だった。31年ぶりの再開には期待とともに「まだ先が見通せない」との声も上がる。

 繁華街の同市栄町にある「居酒屋 佐良」は、開店から20年あまり、鯨料理を提供してきた。現在扱っているのは今年の網走沖の調査捕鯨や昨年の釧路沖調査捕鯨で捕れたストック肉。商業捕鯨の場合は、捕獲後すぐに船内で血抜きが施された鯨肉が手に入る見込みで、店主の田中良信さん(65)は「最初の処理が今までとまったく違う。鮮度が良くおいしい肉が出回るはずだ」と期待する。

 しかし、その一方で「商業捕鯨は調査捕鯨と違い、需要がないと漁は続かなくなるのではないか。肉の単価がこれまでと変わらなくても、安価で提供しないと消費は伸びない」と話し、消費者の動きが今後の操業を左右するのではないかとみている。

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