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「国民の共有財産」と法でうたわれる公文書。国や自治体での実情を改めて掘り下げるシリーズを掲載します。

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首相だけでなく官房長官も「ブラックボックス」 官庁幹部との面談、記録なし

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安倍晋三首相と官庁幹部が首相官邸で面会した際の記録が作成されていない問題について、記者会見で答える菅義偉官房長官=首相官邸で2019年6月24日、滝川大貴撮影
安倍晋三首相と官庁幹部が首相官邸で面会した際の記録が作成されていない問題について、記者会見で答える菅義偉官房長官=首相官邸で2019年6月24日、滝川大貴撮影

 安倍晋三首相が官庁幹部と面談した際の議事概要などの記録を首相官邸が作成していない問題で、官邸は取材に対し、菅義偉官房長官と官庁幹部の面談記録についても同様に作成していないことを明らかにした。菅氏が面談で官庁から受け取った説明資料も、首相面談での対応と同じく終了直後に全て廃棄しているという。政府の重要案件を取り仕切る菅氏についても、その指示や官庁との協議内容が事後に検証できないブラックボックスにされている。

 政府は2017年12月に公文書ガイドラインを改定し、官庁の方針に影響を及ぼす打ち合わせの記録を義務づけた。参加したそれぞれの官庁が記録を作成・保存できるが、官邸の文書管理を担う内閣総務官室は「官房長官面談の記録は首相面談と同様に政策を担当する官庁の責任で行うべきもの」と、取材に説明した。

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