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◆福住楼 神奈川県箱根町塔之澤74
仲居の桜木千晴さん(49)は「心に残るのは人との出会い」と言う。外国人や初めての宿泊客もいる。そこで心がけているのは客との対話だ。桜木さんは、ここで働いていた歴史好きの知人の紹介で4年前から仲居を務め、女将(おかみ)の澤村良子さん(71)の信望も厚い。
仲居はお客さんにほぼつきっきりになる。「不必要な接客をしないこともおもてなしの一つ」としながらも、客への心遣いはきめ細かい。床の間に背を向けてすわる上座、テーブル、テレビ……。その配置も客がくつろげるように変える。
「とりとめのないことも大事にしたい。部屋も一つの風景として楽しんでほしい」。食事は会席で、温かいものを温かいまま食べられるよう配膳ペースも宿泊客に合わせている。
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