高校生の時の論文が学会誌に 18歳・中村さん、新たながん治療法の可能性

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米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員(右)の研究室でインターンシップに取り組んだ中村有羽さん(左)=米メリーランド州のNIHで2017年8月、永山悦子撮影
米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員(右)の研究室でインターンシップに取り組んだ中村有羽さん(左)=米メリーランド州のNIHで2017年8月、永山悦子撮影

 近赤外光を当ててがん細胞を破壊する「がん光免疫療法」が、骨の下にあるがんにも効果があることを、米国立衛生研究所(NIH)などの研究チームが動物実験で明らかにし、日本癌学会誌に発表した。国内外で承認を目指している新たながん治療法の可能性を広げる成果として注目されそうだ。この論文の筆頭著者は、高校生のインターンシップとして研究に参加した中村有羽(ゆう)さん(18)。中村さんは「実験の材料選びから取り組み、試行錯誤を繰り返した。高校では経験できない多くのことを学べた」と話す。

 実験では、まずマウスにヒトの子宮がんを植え、5日後に近赤外光が当たるとがん細胞を破壊する薬剤を注射した。その後、マウスの体の上に牛の骨(厚さ5ミリ)を乗せて、骨の上から近赤外光を当てた。2日後、がんが半分程度に縮まったことが確認された。

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