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桜や桃などバラ科の幹の中を食い荒らして枯らせる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」による被害が国内で広がっている。廃業に追い込まれる果樹農家も出ており、自治体や専門家は効果的な防除方法の開発で試行錯誤している。
「大事に育てた木が全てだめになった」。桜の名所として知られていた群馬県内の公園施設は2018年、園内にあった樹齢50年ほどのソメイヨシノ約40本すべてを伐採した。クビアカツヤカミキリの食害が園内で拡大したからだ。現在、園内でソメイヨシノは見られず、切り株のみが残っている。担当者によると、被害に気づいた15年には原因が分からず、気づけば被害が広がっていたという。
クビアカによる被害は、国内では12年に初めて愛知県内で確認され、現在は埼玉、東京、大阪など11都府県に広がる。原産地は中国や朝鮮半島などで、貨物に紛れて国内に侵入した後、日本に定着したとされる。国内に主な天敵がいないため、各地に生息域を広げているとみられる。
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