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須賀晃一(すが・こういち)さん(66)
設立135年の歴史を持つ早稲田大学出版部が昨年12月、「早稲田新書」を創刊した。同大名誉教授で社会心理学者、加藤諦三さんの著作や、同大卒の村上春樹さんの作品を論じた本などを刊行し、今年は計6冊程度の出版を予定。大学の出版部は主に学術書や教科書を手掛けるが、「大学の有する知を社会に発信するのも、大切な役割だと思う」。読者にあらゆる学問に触れる機会を提供するといった「言わば、新書の『ど真ん中』を狙おうと考えた」と話す。
早大はかつて、上京や進学が難しい人に向けて通信講義録を作り、学ぶ機会を提供してきた。講義録の購読者は試験に合格すれば正規課程で学ぶことができ、のちの歴史学者、津田左右吉もその試験で編入した。そうした伝統も踏まえ「全国の若者たちに知を届ける」役割を、新書が果たせればと願う。
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