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ネット交流サービス(SNS)大手の米ツイッターは29日、創業者のジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO、45歳)が同日付で退任し、後任にパラグ・アグラワル最高技術責任者(CTO)が昇格したと発表した。ドーシー氏は2022年の株主総会で取締役も退任する。7月に米アマゾンのCEOを退任したジェフ・ベゾス氏に続き、米IT大手の創業者が経営の一線から退くことになる。
ドーシー氏は06年にツイッターを投資家らと共同で創業。短文投稿スタイルで、気軽に情報発信や交流ができるサービスが人気を集め、広告を閲覧する1日当たりの利用者数は21年7~9月期に世界で2億1100万人に達した。ただ、フェイスブックや短編動画投稿アプリ「ティックトック」などの競合サービスに比べ、利用者数や収益が伸び悩んでいた。
創業当初からCEOを務めたドーシー氏は08年に一度解任されたが、15年に復帰した。一方で、09年に創業したデジタル決済大手の米スクエアのCEOも兼務。「物言う株主」として知られる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、ツイッター社の業績に不満を持ち、ドーシー氏にどちらかのCEOを退任するよう迫っていた。
ドーシー氏は29日の声明で「ツイッターは創業者の手から移行する準備ができており、私は会社を去る決断をした。過去10年、ツイッターに変革をもたらしてきたパラグを深く信頼している。今こそ彼が会社をリードする時だ」と語った。
後任のアグラワル氏は、11年に入社し、17年からCTOとして人工知能(AI)導入などを推進してきた。アグラワル氏は声明で「ジャックのもとで達成したすべてのことをさらに発展させたい。この機会に大きな情熱を感じている」とコメントした。【ワシントン中井正裕】