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秋田市のJR秋田駅から10分ほど歩くと、築100年以上の古民家を改装したミニシアターがある。京都府出身の栗原エミルさん(25)と北海道出身の松本トラヴィスさん(24)が昨秋に開業した席数わずか16席の小さな映画館だ。国際教養大(秋田市)在学中に出会った2人は、映像制作を活動のメインに据えながら、「映像」を通じた地方の魅力発信に取り組む。
映像や写真撮影が好きだったという2人は大学の卒業記念に、横手市で途絶えかけていた伝統野菜「沼山大根」を復活させる農家の人らに光を当てた約30分間のドキュメンタリー「沼山からの贈り物」を半年かけて制作した。この経験が、政治学者を目指していたという松本さんと、大学院進学を考えていた栗原さんの進路を変えた。
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