「負けず嫌い」をコントロール 広島の抑え投手、栗林良吏の信念
毎日新聞
2022/7/3 11:00(最終更新 7/3 11:00)
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社会人野球の名門、トヨタ自動車のエースとして都市対抗野球を経験し、現在はプロ野球・広島の抑え投手として活躍している栗林良吏さん(25)。昨夏の東京オリンピックでは日本代表侍ジャパンの抑えも担い、金メダル獲得に貢献した。ピンチにも動じないクローザーの原点とは。学校時代の思い出とともに野球への思いなどを聞いた。【聞き手・荻野公一】
「良い方向へ進む叱り方」に感謝
愛知黎明高では3年間、学級担任で野球部の顧問でもあった先生の影響で、野球に対して真摯(しんし)に、熱く取り組むことができました。チームのみんなで3、4回、叱られたこともありましたが、自分たちのことを思って叱ってくれていると、高校生ながらすごく感じました。
この言葉が、というのはありません。叱られたことでふてくされる、ひねくれるという気持ちにはなりませんでした。見返してやろう、信頼を勝ち取ろうと思える、良い方向へ進む叱り方をしてもらったと思います。
自分たちのことを認めつつ、叱っていました。例えば「お前たちはそんな人間じゃないからできる」と言われると、信じてもらっていたのに裏切ってしまった、これからはしっかりやらなければいけないと心から思えました。「お前たちには無理だ」「こんなことはできないだろうな」という感じで怒られると、期待されていないということが伝わってきます。先生はそうではなかったので、付いて行こうと思いました。
「先発投手も経験してみたい」
子どもの頃から負けず嫌いでした。小学生の時は放課後、野球の好きな子どもが学校に集まり、野球をして遊んでいました。みんな…
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