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<安保法案>採決強行に学者150人抗議
2015/7/21 08:34(最終更新 7/21 08:34)
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分野を超えた有識者でつくる「安全保障関連法案に反対する学者の会」が20日、東京都内で記者会見し、衆院での採決強行について「国民の意思を踏みにじる立憲主義と民主主義の破壊だ」などとする抗議声明を出した。同会によると、賛同する学者は20日現在、1万1218人に上っているという。
会見した約150人の学者たちから「首相が有事だと思えば戦争できる、とんでもない法案」「危険きわまりない現政権には即刻退場してもらいたい」と厳しい意見が相次いだ。
ノーベル賞を受けた物理学者の益川敏英さん(京都大名誉教授)は「安倍政権の支持率は急速に落ち、国民も危険と認識し始めている。政権に鉄ついを下さなければならない」と訴えた。
声明は、安倍晋三首相が「国民の理解が進んでいない」と認めていることを挙げ、「現政権が国民世論を無視した独裁政治であることを明確に示している」と指摘。多くの憲法学者が「違憲」と主張しているにもかかわらず強行採決したとして、「学問と理性、知的な思考そのものを無視している」と批判した。【松本惇】