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核被害の悲惨さを訴え続ける被爆者の声に耳を傾け、平和と核廃絶を求める思いを伝えます。

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’08春/2 山口彊さん 亡き後輩の分も語り継ぐ

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「平和への思いを残す」と歌集の編集を進めている山口彊さん=長崎市内の自宅で2008年4月25日、徳野仁子撮影
「平和への思いを残す」と歌集の編集を進めている山口彊さん=長崎市内の自宅で2008年4月25日、徳野仁子撮影

<ノーモア核被害 documentary report/64>

 冷たい雨が降った今年2月3日、長崎市の山口彊(つとむ)さん(92)に訃報(ふほう)が届いた。約40年間、会えないままになっていた人だった。

 佐藤邦義さん。享年87。三菱重工業長崎造船所の技師として、山口さんと共に出張先の広島で被爆。長崎でも被爆し、2人は二重被爆者となった。

 熊本県天草市の佐藤さん宅に行くと、田んぼが点在するのどかな山あいに、妻田鶴子さん(87)が1人で暮らしていた。佐藤さんは終戦直後に天草市に帰郷。定年まで市役所に勤め、肺炎にかかって1年前に亡くなったという。

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