首相年頭会見

「酉年解散」に言及 求心力高める狙いも

安倍晋三首相(中央)=三重県伊勢市で2017年1月4日午後1時20分、木葉健二撮影
安倍晋三首相(中央)=三重県伊勢市で2017年1月4日午後1時20分、木葉健二撮影

 安倍晋三首相は4日に三重県伊勢市で行った年頭の記者会見で衆院解散・総選挙は「全く考えていない」と語る一方、今年と同じ酉(とり)年にあった郵政解散(2005年)などにあえて言及し、年内解散の可能性を示唆した。国内の政治状況や国際情勢を見極めながら、解散時期を探る年になることをうかがわせた。

 首相は会見の冒頭で「本年は酉年だ。12年前、あの劇的な郵政解散があった」と述べ、05年に当時の小泉純一郎首相が郵政民営化を掲げ衆院を解散し、自民党が大勝した例に自ら言及した。

 さらに24年前の酉年の1993年に宮沢内閣への不信任案可決を受け衆院が解散され、自民党が過半数割れで野党になった例にも触れ「55年体制が崩壊した歴史的な年だ」と振り返った。また、48年前の69年を「佐藤(栄作)首相が沖縄返還で米国と合意し、解散・総選挙に打って出た年だ」と説明。「酉年はしばしば政治の大きな転換点となってきた」と強調した。衆院解散がなかった36年前の81年には触れなかった。

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