ロンドン中心部のパディントン駅は空港に向かう列車の始発駅。スーツケースを持った旅行者でにぎわう構内を歩くと、愛くるしい子ぐまの銅像を見つけました=写真。名前はパディントン。イギリスの代表的な児童文学「くまのパディントン」シリーズの主人公です。
「くまのパディントン」が出版されたのは1958年。ペルーから密入国させられ、パディントン駅でたたずんでいた子ぐまを、イギリス人夫婦が発見するところから物語は始まります。夫婦は引き取ることを決意し、一緒に生活する中で、子ぐまがさまざまな騒動を繰り広げていきます。
イギリスではどの世代にも愛されてきたパディントンですが、昨年、原作者のマイケル・ボンドさんが亡くなりました。91歳でした。パディントン駅では、ボンドさんの冥福をお祈りしようと、くまのパディントンの画像とボンドさんの名前を列車のドアに印刷し、追悼列車を走らせました。
シリーズは世界で40か国語以上に翻訳されています。日本でも出版されていますので、読んでみてはどうでしょうか。【ロンドン・三沢耕平、写真も】
国名 イギリス(大ブリテンおよび北アイルランド連合王国)
首都 ロンドン
面積 約24万3000平方キロメートル
人口 約6511万人(2015年推定)