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現場上空

 毎日新聞社航空部で25年間にわたって取材ヘリを操縦。現場上空を飛んだパイロット・西村一幸・元機長の飛行記録を紹介しながら、平成の重大事件を振り返る。随時掲載。

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西村一幸の飛行記録(9) ドクターヘリを空で撮る

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千葉市の幕張地区上空を飛ぶ君津中央病院のドクターヘリ。時速250キロのスピードを生かし病院から北は市川市、南は館山市まで15分で医師や看護師を送り込める=本社ヘリから2008年12月24日、石井諭撮影
千葉市の幕張地区上空を飛ぶ君津中央病院のドクターヘリ。時速250キロのスピードを生かし病院から北は市川市、南は館山市まで15分で医師や看護師を送り込める=本社ヘリから2008年12月24日、石井諭撮影

 多くの戦記で敵の戦闘機に弾を当てる場面が登場するが、実際にはかなり難しい技術という。空中戦同様に空に浮かぶものを空で捉えて撮影するのも結構難しい。

 2008年秋、西村に「ドクターヘリが飛ぶ姿をヘリから撮影してほしい」という依頼が舞い込んだ。依頼したのは当時成田支局長の黒川将光(筆者)だった。その年の夏、黒川はドクターヘリを運航する日本医大千葉北総病院(千葉県印西市)に約1カ月通い、その活動をルポした「ドクターヘリ・デイズ」という連載を毎日新聞千葉版に掲載していた。

 千葉県では、2009年1月から君津中央病院(千葉県木更津市)に県内2機目のドクターヘリが配置されることになっていた。「ドクターヘリ・デイズ」の取材中、千葉北総病院に君津中央病院の医師たちがフライトドクター研修にきており、その様子を連載の第2弾にしようと考えた。しかし、千葉支局デスクは、1月に就航するのなら元日に掲載する「新年企画」にするのがいいだろうと提案。黒川はその準備に入った。

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