今も残る「旧満州の建築物」写真集を出版へ 大分の写真家「建物は歴史の生き証人」

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今はなき「横濱正金銀行」の名前が刻まれた建物=船尾修さん提供
今はなき「横濱正金銀行」の名前が刻まれた建物=船尾修さん提供

 旧満州国(現中国東北部)の時代などに造られ、戦後も中国で利用されている建築物について、大分県杵築市の写真家、船尾修さん(58)が2016年から現地を訪ね歩き、モノクロフィルムで約400カ所を撮影した。来年にも「クレヴィス」(東京)から写真集として出版する予定で、船尾さんは「建物は歴史の生き証人。太平洋戦争につながった満州の存在を忘れてはいけない」と力説する。

 戦前にフィリピンに渡った日本人と現地女性の間に生まれ、戦後取り残された人たちを記録した「フィリピン残留日本人」(冬青社)で林忠彦賞などを受賞した船尾さん。撮影中、「フィリピン戦線は補給路を断たれ、悲惨な状況だった。なぜ当時の日本はあれだけの被害を出すまで戦争をやめられなかったのか」と疑問を持った。

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