連載

じこじこ

毎日新聞デジタルの「じこじこ」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

じこじこ

2人の投手 /高知

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 まさに死闘だった。延長十二回を終えて1対1。高知と明徳義塾がぶつかった11日の高校野球決勝は日没でコールドゲームになった。延長戦では両者の意地と意地、磨いてきた技術と技術がせめぎ合った。決着が付くと思った瞬間、打者のボールは野手のグラブに収まった。

 春野球場には1700人近くの観客が詰めかけた。コロナ禍で社会が沈滞する中、県高野連は対策を練り、先生たちは休日返上で協力した。注目を集めたのは全国でも屈指の逸材・高知の森木大智投手(2年)。150キロの速球右腕が、甲子園常連校にどう立ち向かうのか――。球速表示が150を示す度、スカウト陣も見守る球場はどよめいた。

 2日後の再試合はあっけない展開になる。明徳は三回に6点を奪って押し切った。先発は193球を11日に投げた代木大和投手(2年)。序盤から三振の山を築き、高知打線を手玉に取った。試合後、森木投手に対する思いをあえて聞くと、「球の速さもキレもかなわない。でも気持ちだけは負けない。勝たないと甲子園に行けない相手です」。

この記事は有料記事です。

残り326文字(全文766文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月