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科学の「種」を育てたい=永山悦子

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天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールの観測画像を発表した本間希樹・国立天文台教授(左)と、中心になって活躍した若手研究者たち=東京都千代田区で2022年5月12日午後10時50分、垂水友里香撮影
天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールの観測画像を発表した本間希樹・国立天文台教授(左)と、中心になって活躍した若手研究者たち=東京都千代田区で2022年5月12日午後10時50分、垂水友里香撮影

 世界的な研究発表の場に、似合わない発言だった。

 今年5月、私たちが住む天の川銀河の中心にあるブラックホールの影の撮影に成功した日米欧などの研究チームが、世界同時記者会見に臨んだ。その晴れの場で、日本の代表を務める本間希樹・国立天文台教授がこう訴えた。

 「今回の研究は若手が活躍した。しかし、若手はポストが任期付きで不安定だったり、研究費も制約があったりという厳しい状況。何とか改善しなければならない」

 本間さんたちは、若手研究者のためのクラウドファンディング(CF)まで実施した。1000万円の目標額に対して、3000万円を超える寄付が集まった。

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