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スマホ、遊牧文化の主役 モンゴル、広がる通信網

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その日の出来事を電話やSNSで報告しようと、丘に上がり、スマートフォンの電波を探す人々=ウムヌゴビ県で2022年6月26日、写真家の清水哲朗さん撮影
その日の出来事を電話やSNSで報告しようと、丘に上がり、スマートフォンの電波を探す人々=ウムヌゴビ県で2022年6月26日、写真家の清水哲朗さん撮影

 「もしもし、良い秋を過ごしていますか。仕事は順調ですか。家族は元気ですか。何か良いニュースはありますか」。会話の切り出しは電話越しでも変わらず、相手への気遣いから始まり、本題へと移っていく。モンゴル人は会話好きで、人が集まればそれぞれが自分、家族、友人、地元、最近聞いたことなどを延々と話している。会話に耳を傾け、少しでも知らない情報や有益な情報を手に入れようとするのは遊牧文化(情報収集、伝達、拡散)の流れだろう。

 モンゴルへ通い、写真を撮り続けて25年。国民の多くがスマートフォンを持つようになったここ10年ではネット交流サービス(SNS)が彼らの情報欲求を満たすようになったと感じている。新型コロナウイルス禍でロックダウン(都市封鎖)になった際も家族と自宅で楽しみながら過ごす様子をSNSに投稿し、友人や親戚とのコミュニケーションをとっていた。ただ、酒絡みの投稿は「仕事をしていない」として嫌われる。誇り高き国…

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